事業所開設の伸び率が高い街は意外にも・・・

●事業所数が増えている元気な街は?

このブログ「街マーケティング」では、「出店は、成長している街が良い。」と主張してきました。マーケティングで言うS字カーブの成長期にある街であれば、同じ経営努力をしてもリターンが大きいからです。例えば、人口が増えている、買い物客が増えているなど様々なメリットがあります。

さて、今回は視点を変え、「会社や店舗など事業所数が増えている街はどこか。」とシンプルに見てみました。スタートアップする会社や、新店舗が増えている街は、たぶん元気の良い街だろうという想定です。

●企業年齢で、首都圏の代表的駅商圏を分析してみた

基本データが入手出来る方法として、今年リリースされた2014年経済センサスメッシュを使用。2010年以降開業事業所数と、2005-2009年の比較でその成長性を集計してみました。対象サンプルは、首都圏乗降者数上位200駅の1km圏をベースとしました。また、事業所数が少ない街もあり、少ない事業所数の成長性を見てもあまり意味が無いので、500事業所未満の駅商圏は足切りしました。

●結果は、No.1押上、No.2吉祥寺、No.3恵比寿の順

結果は、上記グラフの通り、なかなか特徴的な結果となりました。事業所数の伸び率が最も高いのは、押上(とうきょうスカイツリー駅)、次いで吉祥寺駅、3番目が恵比寿駅、4位が武蔵小杉駅、5位に渋谷駅が入っています。

押上は、まさにスカイツリーの開業に合わせて商業サービスの店舗数拡大や、周辺への波及効果が考えられます。吉祥寺も再開発が2010年以降続いています。恵比寿は飲食の激戦区で出店企業が増加しています。武蔵小杉は、ご存じの通り、再開発でタワーマンション住民対象の出店等が増えています。渋谷は、そもそもITスタートアップ企業が多い街です。人口、商業同様、ここでも再開発が大きな要因となっているようです。

●成長駅のタイプ分けのためにポジションマップ作成

成長している駅も、下町から郊外、都心とエリア的にも分散しています。そこで、事業所成長している駅のタイプ分けが出来ないか考えてみました。こういった事に適している主成分分析で、まずポジショニングマップを作成しました。

 データを標準化して、主成分1と主成分2の2軸でプロットしてみました。この2軸の累積寄与率は78.5%となり説明力も高いと言えます。軸を読み込んでみると、横軸は「開業年度シェア」の新旧のようです。右(プラス)側ほど2010年以降開業数シェアが高く、左(マイナス)側ほど1984年以前開業数シェアが高くなっています。街全体の構成として見た時、若い会社が多いか老舗が多いかの軸のようです。対して、縦軸は「開業数」の大小と解釈出来そうです。上(プラス)側ほど開業数が多く下(マイナス)側ほど開業数が少ない、事業所集中が多いか少ないかの軸のようです。

●成長駅は数タイプに分けることが出来そう

マップ上の右上は、日本橋、東京など新旧の事業所そのものの数が多く、しかも新規開業シェアの高い駅、左上は、浅草、押上(とうきょうスカイツリー)など街全体の事業所シェアが1984年以前の多い駅です。下側は、渋谷、武蔵小杉など開業年度の新しい事業所シェアが高く、しかも対前期間比成長している駅ということが分かります。

対前期間比、成長している駅は、ポジションの下側に12駅と多くなっています。これらの駅の共通点を見つければ、事業所成長している駅の特徴が見えてきそうです。

成長している駅も、その特徴は様々にあるようです。その特徴にあった形での出店開業が成功の秘訣となりそうです。(つづく)

この続きは、次回「新事業所開設も街ブランド志向?」で説明致します。各ポジションの駅をクラスタ分析しその特徴を明らかにしました。

当社、webサイトからこのテーマのプレスリリース(pdf)をダウンロード出来ます。関心のある方は、お知らせページへどうぞ。

(ameblo 2018)