新事業所開設も街ブランド志向?

●成長している街の特徴は、3タイプに類型化出来る。

 前回の「新事業所開設の伸び率が高い街は意外にも・・・」の続編です。成長している駅も、下町から郊外、都心とエリア的にも分散しています。そこで、事業所成長している駅のタイプ分けが出来ないか考えてみました。

 前回は、年代別事業所開業数、駅毎の開業期間の事業所数シェア、前期間比の成長性のデータを使って、主成分分析しました。次いで、このデータを使ってクラスタ分析をして見ました。対象サンプルは、500未満事業所数駅と事業所数前期間比成長性の10%未満駅を除いた21駅です。

■事業所のクラスタ分析

凡例)■ aクラスタ、■ bクラスタ、■ cクラスタ

 その結果、大きく3クラスタに類型化出来る事が分かりました。ひとつは、仮にaクラスタとした、1984年以前開業の老舗事業所が多く、2010年以降も成長している街。下町の押上、浅草が典型です。次いで、bクラスタは、2010年以降の開業事業所シェアが高く、同じく成長している街です。これは、恵比寿、渋谷などです。3番目目は、cクラスタ、伸びは大きくないものの、老舗も新事業所も特に集積度が高い街です。これは、東京、日本橋の日本の事業所高度集積エリアです。

 各クラスタのデータを偏差値化して、レーダーチャートでその違いをハッキリさせてみました。aクラスタは、1894年以前の開業が多く2010年以降は少ないタイプで、成長も高い「老舗再生」とでもいうタイプ。bクラスタは、2010年以降の開業シェアが高い「スタートアップ」タイプ。cクラスタは、前期間比の伸びは少ないが、1984年以前も2010以降も開業事業所数が特に多い「事業所集中」タイプと言えるでしょう。

●事業所数が増えている街は、「西高東低」だった。

 2010年以降の開業シェアが高いbクラスタ「スタートアップ」型(地図上のグリーンのマーカー)を見てみると、城西、城南エリアに集中しています。しかも、いくつかの会社が実施している「住みたい街ランキング」の上位にランキングしている駅が多いという特徴もあります。小売・サービス事業所数を中心として、住みたい場所とされている駅と事業所数が増えている駅とはリンクしているようです。

人気のある街、ブランド力のある街で、新事業所は増えていると言えそうです。やはり開業も街ブランド志向でしょうか。

●成長する街に、その街に合うコンセプトでの出店が成功の秘訣

 こういった元気な街に出店したり、開業したりすることは様々な意味で相乗効果が期待出来そうです。また、こういった街の特性を活かしたコンセプトでの出店も有効となります。

例えば、老舗が多くしかも成長している押上、浅草など「老舗再生」型(aクラスタ)は、歴史的コンセプトが違和感がなさそうです。このブログでも取り上げた、浅草の「まるごとにっぽん」は、様々な地域の伝統的特産品や食、工芸品を扱うコンセプトで、街の特性とまさに適合しています。新しい開業事業所シェアの高い渋谷、恵比寿など「スタートアップ」型(bクラスタ)は、やはりコンセプトの新しさや日本初登場と言ったイノベーティブな展開が合いそうです。東京、日本橋など「事業所集中」型(cクラスタ)は、事業所対象の小売・サービスやグローバル企業のブランチ開業が多そうです。

 さて、あなたの店は、どのクラスタと相性が良さそうでしょうか。

 こういった視点で出店を考えてみることで、開業後、エリアから自然にバックアップを受けることが期待できそうです。

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(2018 ameblo)