職住近接で快適な首都圏郊外の駅は?

―仕事にも生活にも環境利便性の高い街―

●仕事場を郊外へ引っ越して分かったこと

昨年8月、仕事場を渋谷から横浜の田園都市線の市ヶ尾に移転した。(仕事場を郊外に移転してみた)移転後、約6ヶ月程過ぎプラス面マイナス面などいろいろなことが分かってきた。

そこで、最近増えている郊外に移転しようとしている方たちの参考になればと思い、改めて

 「郊外で仕事と生活がしやすい街とはどんな街か?」

を考察してみた。

移転した実感として、一つの駅で日常的なほぼ全ての街機能が完結する街が便利という事だ。例えば、移転した市ヶ尾では、スーパー、ドラッグストアなどエッセンシャルリテールは充実しているが、書店や、ユニクロなど日常的なファッション店がなく、近くの青葉台やたまプラーザなどの地域拠点駅へ行かざるを得ない。

ある程度、

 生活機能が1駅で完結できる拠点的街が便利

だという事である。この考えは、河合雅司氏が「未来を見る力」で言及している「拠点」づくりの考えにも通ずる。ここでは、新たに街をつくるというより選択するという発想である。

●拠点的利便性の要素を想定してみた

そこで、拠点的街とはどのような街か、その要素を仮説的にピックアップしてみた。

■拠点的街の仮説チャート

1駅商圏で完結する拠点性とは何か。大きく4要素があると想定した。一つは生産年齢人口など幅広い層が多く住み成長している住宅地(居住性)であること。二つめは、ディリーからスペシャリティまで多様な商業が多い生活利便性である。三つめは、家賃相場が低い居住コスト(経済性)。四つめは、乗降者数の多い交通利便性である。

これらの要素を代表し取得できるデータをピックアップした。

●各要素データを偏差値化して、ランキングを作成

併せて、郊外を東京都心(東京駅)からの距離、20~50km圏内と設定。この圏内に入る乗降者数トップ200駅の中から対象駅を抽出した。基本、対象駅1km圏の国勢調査、商業統計データをGIS(地理情報システム)から抽出。また、家賃相場は、住宅情報サイトSUMOを参考に、郊外という事で2LDKの家賃相場をピックアップした。

対象駅は、1都3県で67駅となった。このデータを、全て偏差値化し、その偏差値合計を算出することで、合計点が高い順にランキングをした。但し、家賃水準は低い方が良いとして、この得点は合計からマイナスするものとした。

以下、乗降者数上位対象10駅の各データと偏差値の集計データである。11位以下は省略した。

乗降者数の多い(偏差値合計ではない)トップ10駅の偏差値特徴を読み込んでみた。この中では、横浜と町田が居住者、商業、当然のことながら交通も全般的に平均を超えて高い。町田は、居住コストが低いため利便性の割には経済的な街と言える。大宮は、商業のスペシャリティ業種が多く、居住者がやや少ないことが特徴となっている。立川、藤沢は、居住者よりも商業規模の大きさに特徴がある。

●拠点都市は、こんな町

上位20駅を見ると、特徴的なのは住宅地であり、商業地であることである。広域集客ターミナル駅だったり、周辺地域の拠点駅であったりすることが分かる。また、東京、千葉、埼玉、神奈川とほぼ均等に分布している。

確かに、居住、商業、交通利便性を兼ね備えた、1駅商圏内で生活が完結できそうな印象である。たぶん、このような郊外拠点駅であれば、職住同一、または近接で利便性が高いことが容易に想像出来る。

これから、郊外に職住との関連を重視しながら移転しようとしている方たちの参考にしていただければと思う。

■対象駅マップ/偏差値合計トップ20駅

●参考/1都3県別偏差値トップ10駅

この基準で算出した1都3県の都県別偏差値トップ10駅を集計した。都県を決めて郊外移転を検討されている方たちの参考になれば幸いである。

(ameblo 2021.02)