面白すぎるぞ!浅草「まるごとにっぽん」

-次世代をリードする都市型施設が浅草にあった-

●話題のまるごとにっぽんへ行ってみた

昨年末オープンしTV等で取り上げられ、気になっていた商業施設「まるごとにっぽん」(浅草)へ行って来ました。ひとことで言えば、地域産品を数多く集め紹介する複合商業施設。まぁ、百貨店の地域物産展を恒常化した施設とも言えるでしょうか。

コンセプトは、「てまひまかけた本物の逸品」「全国の隠れた名産品」を日々紹介し、次世代に向けて日本の古き良き伝統や食文化、製品を後世に繋げる「新しい、にっぽんとの出会い」としています。(同施設ホームページより)年間集客は、370万人以上、年間売上は30億円を想定しているようです。

●雷門仲見世通りは、典型的なロングテール商業だ

渋谷拠点の私は、浅草は銀座線の始発から終点の位置です。IT企業が集積するイノベーションと若者の渋谷と、伝統的魅力で多くのインバウンド観光客を集めている浅草とは、始発と終点のように時間軸が新旧対極にある街です。ただ、時々行きたくなる好きな街でもあります。相変わらず雷門界隈は、外国人で溢れかえっています。現在、浅草寺参詣を主たる目的とした年間観光客数は2,800万人だそうです。

「まるごとにっぽん」は、雷門から仲見世通りを通って、伝法院通り左折して進んだ六区に位置しています。仲見世通りは相変わらず、すごい人混みです。来る度に思うのですが、時間と商品ジャンルを超えたこの統一感の無さは何だろう。扇子など伝統的お土産、キャラクター玩具、はては人形焼きまで、まさに何でもありの店舗の数々です。

その通りの延長線上に「まるごとにっぽん」はありました。

●ものを売っているようで売っていない店舗

インバウンドが増えると、京都や浅草など典型的な日本が相対的に注目されます。「まるごとにっぽん」もその流れの中にあるのかもしれません。

施設構成は、1階は、地方の食を集めたにっぽん食市場「和楽」。2階は、地方発の生活用品をセレクトした道具街「和来」。3階は、全国の市町村が集まる「おすすめふるさと」の体験広場「浅草にっぽん区」。4階は、地方のごちそうを集めたふるさと食堂街「縁道」という構成です。

平日だというのに1階から歩くのも難しいような混雑です。1歩店内に入ると、普通の地域アンテナショップの複合大型版のような印象。品揃えは、当たり前ですが、ナショナルブランドはひとつもありません。入ってすぐ左手は、ソフトクリームショップやイートインコーナーです。

1階はお菓子とか調味料とかアイテム毎の品揃えですが、これはこれでどこの産地か表記してあって興味を誘います。背の高い棚には、見たことも無いような食品が並んでいて、新しいものを発見するワクワク感があります。


↑1階「蔵」(まるごとにっぽんプレスリリースより)

2階は、雑貨や小型家具です。ここも同様な面白さです。3階は、地域の紹介と産品を紹介するギャラリー+販売ゾーン。たまたま、20数年前バイクで走り抜けた九州、柳川の紹介コーナーがあって、その懐かしさからクッキー「ソイコロ」を購入しました。ほんのり豆の味がしてサクサクの食感とともに柳川を走った景色を思い出しました。


↑「おすすめふるさと」(まるごとにっぽんプレスリリースより)

↑思わず買ってしまった柳川「ソイコロ」

4階は、飲食のフロアで、ここにはABCクッキングスクールのような体験キッチンがあって地域料理の体験が出来るようになっています。

基本、食品など商品を売っていますが、総じて言えるのは3階の「おすすめふるさと」を中心に、その地域でモノが生まれた背景から商品が理解出来るようになっています。

●今後の都市型商業コンセプト

「まるごとにっぽん」は、ナショナルブランドを定型フォーマットで売るスーパー、ドラッグストアなどと対極にあるコンセプト主導型です。産品の地域的、歴史的背景を感じて楽しむお土産物屋的な楽しさがある施設です。

しかも、浅草という伝統を活かすエリアのDNAを踏まえてコンセプト設定。経営主体が浅草新世界という阪急阪神グループの小売業ではなくアミューズメント企業ということも時流を表していると思いました。これからは、小売業のアミューズメント、エンタテインメント要素が必須になってくるようです。

都市型小売業は、インポートブランドが典型ですが、多様性、モノの背景にあるコンテクスト、つまり地域の歴史・文化が集客要因になっています。この点でも、まるごとにっぽんは、表参道ヒルズや、渋谷ヒカリエ、丸の内Kitteとコンセプト的には同列の先進的施設と言えそうです。

浅草に行った際には、少し足を延ばして立ち寄ってみたらいかがでしょうか。新しい発見があると思いますよ。

 

(2016年3月/ameblo)

 

お問い合わせ