どうして当店で買ってもらえないのだろう

-購買行動を明らかにする購入実態調査-

●買ってもらえない理由は?

ある大都市で20店舗程展開する雑貨店チェーンから、相談を受けました。

「最近、周辺に同業の他ブランドが出店することが多く、当店の客数、売り上げが影響を受けているようです。」
「なぜ当店で買ってもらえないか、自店のネックを確認し対応していきたい。」

このブランドの代表的店舗で比較すると、対象店、競合店とも駅周辺、徒歩2~3分の立地でアクセス性は、どちらも申し分ありません。対象店は、販売スタッフの接客やVMD教育にも積極的に取り組まれていて、この点では標準以上のレベルと判断できました。ただ、具体的に顧客ニーズの調査は行っていないとのことです。

そこで、立地等外部要因は除き代表的店舗を対象に消費者調査を提案しました。

●どのようにアプローチするか

店舗実態把握は、大きく2つの方法があります。

ひとつは、一般的水準をベースに優劣を評価すること。これは、ミステリーショッパー、専門家の店舗診断に共通です。「予め答えがある」方法です。もうひとつは、顧客も気がつかないメタ認知的な評価です。例えば、自店と競合店の客層、購入商品、その動機などの違いから課題にフォーカスしていく方法です。「答えを探索する」方法です。

この対象店の場合は、販売力は標準以上と評価できましたので、「答えを探す方法」が有効と考えました。購買シーンにおいて自店と競合店の実態比較で答えを探索する方法です。

手法的には、商圏内居住者を使った各200サンプルのweb調査で、各店舗の購入経験者をスクリーニングした購買実態の比較をすることにしました。モニターを使ったweb調査では、競合店評価も簡単に出来ます。

●意外な盲点が・・・・

調査結果を基に、客層、品揃えの魅力、陳列ディスプレイ、接客、来店動機など購入実態を対比させて、問題点を分析しました。

結果は、一目瞭然でした。

売上の約20%を占める、ある商品カテゴリーが主ターゲットである年代層の満足度が低いことが判明しました。棚効率は標準的レベルと判断されていたカテゴリーです。また、対象店利用者であっても、そのカテゴリーは競合店に流出している、つまり使い分けしていることまでも判明しました。つまり、主な顧客に受け入れられていないということです。

これは、競合店との比較でなければ、把握が難しいポイントです。まして特に棚効率が劣っている訳でもないからです。

●対策行動につながる効果を

こうして、問題点が明確になったことで対策が打てるようになった訳です。また、逆に別のある商品カテゴリーは顧客のニーズも満足度も高いことがわかりました。強みが再確認され、拡販チャンスの発見につながりました。

「なかなか気がつかない問題がわかりました。さっそく対策を打ちます。」

と、すぐに価格も含めた商品構成の見直しが図られ、改善に向けスタートしました。この例のように、顧客ニーズに基づく課題を発見するためには、消費者実態調査がきわめて有効です。顧客の購買行動から「答えを探索する」方法です。


購買行動を明らかにする購入実態調査。

 

(当社事例集「生活者インサイトをつかみ成功店になる6つの秘訣」2015年より)

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