マーケティング予測は的中するか?

-開業前に鉄道路線新駅の乗降者数を予測する-

●新駅の乗降者数は、どの位になるか

2014年のAKB48の総選挙を、あるマーケティング会社がデータ予想で的中させたことが話題になりました。大方の予想や速報で、トップが指原莉乃だったのを渡辺麻友と見事に予測したのでした。このニュースは、同じマーケティング業界の人間としてチョット嬉しいものでした。予測に使われたのが重回帰分析です。マーケティング予測には、便利で有効な方法です。当社でも様々なケースで、この重回帰予測を行っています。

AKB48の総選挙のようにデータ予測は本当に的中するのでしょうか。今から8年前、2007年に当社で行った新駅の乗降者数予測を検証しました。

業務の主目的は、ショッピングセンターのフィージビリティスタディ。サブ目的で駅利用者という日常的な潜在客規模を把握するために予測した訳です。

対象駅は、グリーンライン(横浜市営地下鉄新線)の日吉本町駅*です。既に開業しているブルーラインで同様のエリア特性を持つ港北ニュータウン内の「あざみ野駅~横浜駅間」の駅乗降者数をサンプルとしました。
(*対象駅は実際と変更しています。)

●重回帰式を作成し乗降者数を他のエリア指標で予測

数パターンの回帰式を試行錯誤した結果、乗入線数と小売売場面積で乗降者数を説明出来そうでした。この重回帰式の精度は、重相関係数(R2乗値)0.9932と説明力の高いものになりました。

この式に、日吉本町駅の上記エリアデータを代入。予測結果の乗降者数は、12,167人でした。

そして、8年後の現在、発表されている乗降者数と比較しました。開業当初は、変動が大きかった乗降者数は、だいぶ落ち着いてきたようです。また、結果的に施設開発は進みませんでした。2011年の実績値は12,524人。予測値との誤差は、357人(2.9%)でした。ほぼ的中したと言えそうです。

●重回帰分析予測の効果

不明の乗降者数や売上額、集客数などを、エリア指標や店舗要素などを他のデータ指標で算出できることが重回帰分析の最大メリットです。この特徴を理解して予測活用すれば、漠然としか把握出来なかった集客数や売上額が明確になり、経営判断に大きな効果が期待出来るという訳です。

様々なデータや解析ソフトも入手しやすくなった今、予測活用の好機と言えそうです。

 

(2015年1月15日/ameblo)

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